Research group
肝臓研究班/B型肝炎

1.HBV感染の経過

2. 肝疾患が生命に関わるケース

肝疾患が生命に関わるケース

急性肝炎    →劇症化
肝硬変、肝癌  →肝不全

医療の目標は,

1. 新たな感染予防
2. 肝硬変,肝癌への進展を抑えること
3. 肝硬変,肝癌の治療

3.B型肝炎に対する治療

抗ウィルス療法
  • インターフェロン(1986年より)
  • ラミブジン(ゼフィックス®,2000年11月より)
  • アデホビル ピボキシル(ヘプセラ®,2004年12月より)
  • エンテカビル(バラクルード®,2006年9月より
  • テノホビル(テノゼット®, 2014年5月、ベムリディ®, 2017年2月)
肝庇護療法
  • ウルソ®
  • 強力ネオミノファーゲンシー®

4.B型肝炎に対するインターフェロン治療

  • ウイルス量が少なく,ALTの高い若年者に特に有効。
  • 年間の自然seroconversion率(5-10%)を3倍程度に上昇させる。
  • 発熱などの副作用がある。
  • 医療費が高い。
  • 高ウイルス量,経過の長い症例には無効である。

5.本邦で使用可能な核酸アナログ

  野生種 LMV耐性株 耐性株誘導
ラミブジン × 20%/year
アデホビル 20%/2year
エンテカビル 0-1%/year
テノホビル 0%/year

文責:学内スタッフ:(伊藤教授、山口講師)

6.どのような人に抗ウイルス治療が必要か?

  1. 劇症化や重症化の可能性がある人
  2. 肝硬変の人
  3. 肝硬変に進展する可能性が高い人(肝生検組織がF3以上,若年でF2以上)
  4. 35歳以上で,HBV DNAが高値で,ALT値が変動する人

8.治療法や適応を決めるのにどんな検査が必要か?

  1. 血清AST,ALT.(GOT,GPT)
  2. ウイルス関連マーカー
  3. HBV DNA
  4. 肝生検(肝組織像)

9.肝生検による肝病期(肝線維化の程度)

10.B型肝炎治療のガイドライン(2019年3月、日本肝臓学会編)

考 察

  • 抗ウイルス剤の長期服用により,HBVの増殖を抑えることが可能である。
  • B型肝炎は自然治癒の多い病気なので,抗ウイルス治療を開始するタイミングを決めることが重要である。(絶対的な基準はなく,個々の症例で判断する必要がある)
  • 理想的には薬剤投与なしで,肝炎がおさまっている状態にすることが一番である。現時点では,投与中止後の効果の持続性はインターフェロンが優れている。
  • インターフェロンの欠点は副作用と有効性の低さである。長期投与や他の抗ウイルス剤との併用などで, より効果的な治療法を見つける必要がある。
  • 2016年4月生まれ以降の乳児にB型肝炎ワクチンの定期接種が開始され、今後一定期間をおいて急性及び慢性B型肝炎は減少すると推定される。

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